書家のK様は筋金入りの篠田桃紅コレクターである。ご本人曰く高校生の頃からのファンだそうだ。K少年は、篠田桃紅が単身ニューヨークに渡り、書家から抽象作家へと華々しい転進と遂げ、時の人となったその頃誕生した。(すみません。あくまで推測です。)書を起源として国際的に活躍するアーティスト、篠田桃紅はK少年にとって大変刺激的な存在であっただろう。

真のコレクターとは大変慎み深いものである。いつだったか、篠田桃紅展のオープニングの際、K様を篠田先生にご紹介しようとすると「私はいいです。」とお断りになった。遠巻きに先生を眺めているだけで満足出来るのもファンならではの真理である。

K様のアトリエには、篠田コレクションの中でも特に現在のお気に入り3点が壁面を飾っている。金箔の秀作を中心に左右を金糸で織られたK様こだわりの額装で、調和のとれた大変素晴らしいプレゼンテーションであると同時にK様の作品に対する深い愛情が感じられる。


下馬の閑静な住宅地に佇むN邸のベルを鳴らすや否やボクサー犬のマロンちゃんが元気な鳴き声で出迎えてくれる。玄関に入ると右手の壁には草間彌生の「蝶」が、そして目を落とすと山田浩司の蝶が群生している。水辺で羽を休ませた蝶たちが、舞い上がり羽ばたいていくようにもみえる。展示の工夫によりアーティストのコラボレーションを見事に可能にした。そして2階に上がると、今度は草間彌生の花や南瓜がリビングを華やかに演出している。素敵なアートに囲まれて、優雅な日々を堪能しておられるN様ご夫妻でした。


O様邸をご紹介いたします。作品をお納めするため、お訪ねしたのは桃の節句の頃でした。
東京都内の凝った造りのご自宅には、O様の審美眼で集められた年代、洋の東西を問わない美術品が並んでいます。
若い作家の現代的な作品も数々あり、それらが実に楽しく配置されており、O様の柔らかい感性とお人柄を感じます。
吹き抜けの天井が開放感のある広いリビングにも、絵画やオブジェなどがセンス良く飾られ、心地よい空間になっていました。
その一画に置かれた和箪笥の上に、美しい古いお雛様。
「草上花下」の文字と、うすい桃色の刷毛跡、白い絹の表装パネル――篠田桃紅の作品が、お雛様の上にぴったりと納まりました。

O様邸 篠田桃紅

  • 12月 2nd, 2010
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勝どきの高層マンション37階に居を構えるK様邸をご紹介致します。
まずお玄関を通り、廊下をぬけると東京湾が一望出来る大パノラマが広がり、ライトアップされた東京タワーが一際目立ちます。
広いリビングはベージュのシンプルなコンテンポラリーな家具と真っ赤なソファーを基調とし、照明や置物など一つ一つにこだわりを持ったシックなお宅です。
絵画は真っ赤なソファーに合わせて草間彌生の赤いお花のシリーズをお求め頂きました。
展示方法にはアパレル業界でご活躍なさっておられる奥様のセンスがキラリと光ります。

K様邸 草間彌生

  • 11月 11th, 2010
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